夜明け前が最も暗い

何かを失った自分が、新しい自分を手に入れるまで。

タイムトラブレター

今週のお題「あの人へラブレター」

 

拝啓 M.H様

 

ご無沙汰しております。お元気ですか。

今日、初恋のあなたを夢に見たのでこうしてラブレターを書こうと思いました。

 

あなたはもう覚えていないかもしれませんが、私とあなたは保育園で出会い、小学校で別れ、そして、中学校で再会しました。

私はこれは運命だと思い告白しましたが、友達のままでいたいとはっきりと断られましたね。どうやら運命は運命でも振られる運命だったみたいです。

 

中学校を卒業してから、あなたには一度も会っていませんが元気でやってますか。まだ地元にいますか。

いつも元気で笑顔が素敵なあなただから、きっともう結婚していて、子供もいるかもしれませんね。

私の方はというと、あれからたいして変わっていません。

普通に中学や高校を卒業し、大学も卒業しました。今は普通に働いています。

恋人も何人かいたけれど、あなたに片想いをしていた時のような熱い気持ちで付き合えた人はいませんでした。

 

あなたに会いたいという気持ちは今でもあるけれど、きっとあなたはもう私のことを忘れているだろうし、卒業してから何年も経っているのにこんなことを言われても気持ち悪いでしょうね。

 

だから、こうして決して届かないラブレターを書きました。

いつかあなたが偶然この手紙を目にして、あぁ似たような人もいたなぁと心の片隅で思い出してくれたら私はちょっとだけ嬉しいです。

 

いつまでも元気でその笑顔を絶やさないで下さい。

中学生の時の私はあなたのその太陽のような明るい笑顔に救われました。

 

陰ながらあなたとあなたの大切な人の幸せを願います。

 

ありがとう。 敬具

 

H.Y